月刊 理科の教育2026年6月号

月刊 理科の教育2026年6月号

Brand: 東洋館出版社
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特集:夏休みだからこそできる理科の学び 夏休みの効果的な指導や支援とは  「子どもたちの主体性を育てるために、夏休みの宿題を廃止する」 そのような決断を下した学校が全国的に増えてきています。夏休みに宿題が出ることが当たり前だった世代からは様々な声が噴出し、世間を賑わせているようです。「宿題がないと困る」という声もあれば、「宿題がない分、充実した時間を過ごせた」という声も聞かれます。 夏休みの宿題の是非についてはさておき、「夏休み中の学び」についての課題を認識し、どのように向き合っているのかを語れる理科教師であってほしいと思います。 夏休みの恒例であった「自由研究」は、学校で出される夏休みの宿題であるとともに、文字通り、子どもが自分の興味や関心に基づいて自由に主体性を発揮させながら、探究活動を進めることをねらいとしています。しかしながら実際は、自身が子どもの頃の経験をもつ保護者も参加し、子育て世代の家庭にとっての一大イベントとなっているようです。このような夏休みの理科の学びに対し、理科教師は何をしたらよいのでしょうか。「宿題を出して終わり」となってはいけないはずです。 さて、宿題廃止の理由にも挙げられている「主体性」ですが、「主体性」が勝手に育つことはないでしょう。宿題を出す場合も、その宿題を主体的に行う機会をとったり、夏休み明けには、宿題への取り組みを振り返る形成的な評価の場面を設定したりする必要があるのではないでしょうか。 夏休み中の理科の学びはもちろん「自由研究」だけではありません。子どもたちに付けたい力も「主体性」だけではないでしょう。調べ学習やワークなどを通して、知識の習 得や学習の習慣性・計画性の育成を目指すためには、「指導→支援→評価」の一連の指導計画が不可欠です。しかし、夏休み中は、教師が直接子どもたちを指導する機会は減るため、その指導方法や指導過程には工夫が必要です。コロナ禍を経て、1人1台端末を用 いた情報活用能力の育成も進んできています。夏休み中に限らず、授業外で取り組む宿題に関しても、遠隔教育システムを用いて家庭学習を支援する事例を日常的に目にするようになってきました。そんな学校の変革期において、夏休み中の宿題やその取り組み方、子どもたちを支援する方法も進化すべきなのではないでしょうか。 そこで本特集では、子ども任せ、保護者任せではなく、学校(教師)が力強い指導と評価を行う夏休み中の理科の学習及び子どもへの支援の事例を紹介します。明日から夏休みを迎える子どもたちに向けた学期最後の授業で、理科教師は何を語るべきでしょうか。そ して、休み明けの子どもたちの成長にどのような評価ができるでしょうか。 前述した通り、昨今様々な理由から夏休み中の宿題の減少傾向が見られますが、宿題を出す責任だけでなく、出さない責任ももちろんあります。夏休みだからこそできる「過ごし方」を子どもたちに示すことができれば、夏休みでしか得られない成長した姿を見ることができるでしょう。 (『理科の教育』編集委員会)

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