【~20's】French Vintage Brown Linen Hunting Gilet "Unusual Type"

【~20's】French Vintage Brown Linen Hunting Gilet "Unusual Type"

Brand: VIEUX ET NOUVEAU
SKU: T0284
774.00 USD In stock Buy at Merchant

推定1920年代頃、フランス製『ブラウンリネン ハンティングジレ』になります。スペシャルアイテムの入荷です。 正直、驚きました。 フレンチハンティングは定期的に扱ってきたつもりでしたが、こんな仕様の個体は初めてです。 ジレとはフランス語でベストのこと。 そしてハンティングジレは、その名の通り狩りに出る為の一着になります。 19世紀末から20世紀初頭のフランスでは、狩猟は貴族の特権から地方の生活文化へと降りてきていました。 森や畑を歩いて鳥や兎を追う。それは娯楽であると同時に、食卓を満たす手段でもあったんですね。 そうした暮らしの中で、村の仕立て屋や家庭の手仕事によって生まれたのが、この種のジレになります。 工場の量産品ではありませんから、作り手ごとに仕様が全く違う。 同じものが二つとして存在しないというのが、この分野の面白さかと思います。 そして当個体が特別な理由が、前立てを埋め尽くすカートリッジホルダーです。 カートリッジホルダーとは、散弾銃の薬莢を一本ずつ差しておく為の細いループのこと。 獲物を見つけてから鞄を探るのでは間に合いませんから、胸元に並べて手探りで抜けるようにしてあるわけです。 驚くべきはその数と配置。 上段に左右二連、中段に四連、そして下段には幅広のベルト状のものが横一列に走っており、前面が三段構えの弾帯になっています。 ここまで前立てを覆い尽くした個体は、少なくとも当ショップでは初めての入荷になります。 恐らく特定の使い手の要望に応じて誂えられたか、あるいは自らの手で縫い足したものではないでしょうか。 ボタンにも注目して頂きたいところです。 五つ並んだ金属ボタンには、それぞれ異なる動物の意匠が浮き彫りにされています。 猟犬、鹿、そして馬上の狩人。一つひとつ図柄が違うというのが、実に良いんですよ。 恐らく揃いで手に入らなかったものを寄せ集めたのだと思うのですが、結果としてこの不揃いが、当個体に唯一無二の表情を与えてくれています。 背面には、バックル式のシンチバックを配置。 胴回りを絞ってフィット感を調整する為の帯で、金具には "PARIS" の刻印が確認できます。 この一語が、当個体の出自を静かに証明してくれていますね。 生地は、フレンチヴィンテージの中でも希少とされるブラウンリネンを使用しています。 目を凝らすと、生地の端に耳——織り上がりの際に自然に生まれる、ほつれない縁——がそのまま使われているのが分かります。 幅の狭い旧式の織機で織られた証で、生地を一切無駄にしない為の仕立てなんですね。運針の細かさと併せて、当個体が相当に古い時代のものである事を教えてくれます。 手に取ると、フレンチリネン特有のプルプルと揺れるような質感があります。 硬さと柔らかさが同居した、あの独特の手触りですね。百年という時間が、麻の繊維をここまで柔らかくしてくれたのだと思います。 そしてこの生地は、これから先も枯れ続けます。 着る度に少しずつ艶が増し、皺の入り方が定まっていく。百年経ってなお現役でいられる素材というのは、そう多くはないかと思います。 カラーは、深く沈んだブラウン。 光を当てると金褐色に、影に置けば焦茶に見える。角度によって表情の変わる、実に奥行きのある色になります。 森の中で目立たない事が求められた色ですから、当然と言えば当然なのですが、それが今の目にはむしろ上品に映るから面白いものですね。 ベストという形は、一枚でスタイリングを完結させるのが難しい代わりに、重ね方の自由度が非常に高い。 白いシャツの上から羽織って頂くだけで、装いに一本の芯が通ってくれます。 ニットの上から重ねてボリュームを出すのも良いですし、ジャケットの下に忍ばせて前立てのループをちらつかせるのも粋かと思います。 百年前の狩猟道具が、現代の街着として何食わぬ顔で成立してしまう。 この感覚こそ、ヴィンテージを着る醍醐味ではないでしょうか。 サイズ表記は無いのですが、実寸から見るに日本サイズで "S ~ M" 程度に該当するかと思います。 ベストですので多少タイトでも着崩れはしませんが、厚手のニットの上から重ねるのは少々難しいかもしれません。 シャツやカットソーの上から、身体に沿わせてご着用頂くのが最も美しいかと思います。 生地特有のアタリ・ほつれ等の使用感はありますが、着用に問題のある大きなダメージは見受けられませんので、まだまだご着用可能かと思います。 百年という年月を考えれば、驚くほど良好な状態を保っています。 この生地を織れる幅の狭い織機は、フランスでも既に稼働していません。 そして何より、村の仕立て屋が使い手一人の為に薬莢の数まで考えて縫うという営みが、そもそも消えてしまいました。 同じものを作ろうとしても、まず作る理由が現代には存在しないんですね。 百年前、フランスのどこかの森を、この一着を着た誰かが歩いていた。 その情景ごと引き受けて頂ける方に、袖を通して頂けたら嬉しく思います。

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  • Default Title — 774.00 USD — In stock

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