Søholm Keramik Vase
Søholm Keramik(ソーホルム)による、Noomi 69 シリーズの花瓶(No.3226)です。 ボーンホルムの土に咲いた、ひとつの花 ぽってりと丸い胴に、すとんと短い高台。手のひらに包みたくなるサイズの中で、胴のいちばん良いところに大きな花がひとつ、ゆったりと開いています。青を芯に、緑の花弁、それを抱くように描かれた褐色の弧。色数は多くないのに、白い釉肌の上でひときわ明るく弾んで見えます。 絵付けには、どこか民藝的な素朴さがあります。線は几帳面ではなく、筆の勢いと迷いがそのまま残っている。けれどそれが野暮にならず、デンマークらしい落ち着いた品の良さに収まっているのが不思議なところです。丸くころんとしたシルエットと合わさると、フィン・ユールに代表されるような、デンマークデザインの「柔らかく、人に寄り添う」一面がよく立ち上がってきます。鮮やかなのに、騒がない。手元に置くと、その塩梅の良さがじわじわ効いてきます。 手描きゆえの、この一個体の表情 Noomi 69 は、1969年にソーホルムが発表した手描きストーンウェアのシリーズです。器形を Poul Brandborg が、絵付けを Noomi Backhausen(1938–2011)が手がける分業で生まれました。成形も絵付けも手作業のため、同じ No.3226 でも色の乗りやモチーフの配置はひとつずつ違います。本品の花も、青の濃淡や弧の太さに筆の呼吸がそのまま残っていて、まったく同じものは他にありません。 胴は白〜灰白色の光沢釉。よく見ると黒い点(スペックル)や釉の濃淡が散っていますが、これはソーホルムのストーンウェアに特有の表情で、土と火が生んだものです。高台はあえて釉をかけず、ざらりとした素地を露わにしています。なめらかな胴と、土そのものの脚。この対比が、器全体に手仕事の温度を残しています。ソーホルムは1835年創業のボーンホルム島最古の窯で、こうした絵付けものはこの島の風土と切り離せません。 作家: Noomi Backhausen(1938–2011)絵付 / Poul Brandborg 器形 シリーズ: Noomi 69 作品名: 花瓶 No.3226 メーカー: Søholm Keramik(デンマーク・ボーンホルム島) 制作年代: 1969年〜1970年代 素材: ストーンウェア(炻器) サイズ: 約 φ14 × h15.5cm コンディション: 良好(Very Good) 全体に大きなヒビや欠けはありません。釉面に見られる黒点や色ムラは、焼成時に生じるソーホルム特有の表情で、損傷ではありません。底面の縁付近にわずかな擦れがありますが、置いて使われてきた証としてご理解ください。 ※部屋に飾られている写真は、実際の作品写真をもとに生成AIで作成した展示イメージです。作品そのものの形状・質感・状態は、商品写真をご確認ください。
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