1700年刻印 ドイツ ニュルンベルク GFN ラムダカット クリッペ(四角) 1/8ダカット金貨 FR-1894

1700年刻印 ドイツ ニュルンベルク GFN ラムダカット クリッペ(四角) 1/8ダカット金貨 FR-1894

Brand: PRIME MINT
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特徴 小さいながらも精巧に刻まれた「神の子羊」1/8ダカット クリッペ金貨 この1/8ダカットという可憐なサイズで興味深いのは、限られたスペースの中に意匠がしっかりと収められている点でしょう。大型タイプに比べると簡略化されながら、象徴的な要素はきちんと残されており、わずかなサイズの中にニュルンベルクの金工技術の確かさが感じられます。 可愛らしくも神聖な一頭の子羊が、地球儀の上に静かに立つ── そんな印象的な意匠から「ラムダカット(Lamb Ducat)」の名で親しまれてきた本コイン。1700年という刻印が示すように、神聖ローマ帝国の自由都市ニュルンベルクで発行された、ドイツアンティーク金貨の中でも高い人気を誇るシリーズです。 この金貨の大きな特徴は、四角形の「クリッペ」と呼ばれる特殊な形状にあります。 本来クリッペコインとは、戦時などの非常時に貨幣を迅速に製造するために考案された形式で、板状の金属を四角く切り出し、刻印を押すというシンプルな製法が特徴でした。 しかし時代が進むにつれ、その珍しさや造形美が評価され、芸術的価値の高いコインとして広く愛好されるようになります。 裏面に描かれる「神の子羊(Agnus Dei)」は、キリスト教におけるイエス・キリストの象徴。旧約聖書に由来する「犠牲の羊」の思想から、人類の罪を贖う存在として表現されてきました。子羊が立つ球体は世界を象徴し、旗を掲げる姿には、“世界に平和をもたらす存在”としての意味が込められています。 この平和を象徴する意匠により、ラムダカット金貨は当時から縁起物としても親しまれていました。商業都市として繁栄したニュルンベルクには各地から商人や巡礼者が訪れ、持参した金を造幣所に預けてこの金貨として仕立てることも多かったとされ、当地の高度な金工技術を今に伝えています。 1/8ダカットというサイズは比較的コンパクトでありながら、歴史・宗教性・芸術性を兼ね備えた魅力的な規格。小粒ながらも完成度の高い意匠は、コレクションとしての満足度も高く、安定した人気を誇ります。 たった一枚の小さな金貨に、信仰・技術、そして自由都市ニュルンベルクの誇りが凝縮された一枚。ラムダカット金貨の魅力を、ぜひ手に取ってご堪能ください。 概要 表面に刻まれているのは、ニュルンベルク市の紋章。 当時のヨーロッパ金貨によく見られる「君主の肖像」は一切描かれておらず、これは皇帝に属しながらも独自の自治権を持っていた“自由都市”としての誇りを示す意匠です。 一方、裏面に描かれているのは、ラムダカット金貨を象徴する“子羊”。 キリスト教においてイエス・キリストを寓意する「アニュス・デイ(神の子羊)」が地球儀の上に立ち、旗を掲げる姿は、キリストが地上にもたらす平和への祈りを体現した構図です。巡礼者や信仰厚い市民にとって、このモチーフは宗教的な安心や加護の象徴として、深く心に響いたことでしょう。 とりわけ1700年は、ローマ教皇庁によって「大聖年(ジュビリーイヤー)」と定められた特別な年にあたり、祈りと贖罪を重んじる宗教的機運がヨーロッパ全体で高まっていました。そうした時代背景も、この“神の子羊”の意匠に、より深い意味を与えていたと考えられます。 直径はわずか8mm、重量は0.4375gと非常に小型ながら、品位は.986という高純度。限られた面積に、信仰と自治の誇りを込めた象徴を精緻に刻み込むその技術には、ニュルンベルクの金工職人たちの高い芸術性と精神性が感じられます。 このような構成からも、本品が単なる通貨以上に、「祈りの工芸品」として人々に愛されていた背景がうかがえます。 歴史的背景 中世から、職人文化と工芸技術を背景に繁栄を築いた自由都市ニュルンベルク。 しかし17世紀、フランス・スペイン両大国の対立を発端とする「三十年戦争(1618~1648)」の影響で、その命綱ともいえる貿易網が壊滅的な打撃を受け、都市経済は長く苦しい低迷期に入ります。平和を切望する声が都市全体に広がり、1700年の聖年を迎えるにあたって「祈りを込めた記念貨幣」の発行は、自然な流れであったといえるでしょう。 また、本コインの最大の物理的特徴である“クリッペ(四角形金貨)”についても、時代背景の中での意味を見逃すことはできません。 クリッペとは「切断したもの」という意味を持ち、当初は緊急時の製造形式として機能していました。1529年のウィーン包囲戦や1577年のブレダ包囲戦でも発行された記録があり、当時の状況に柔軟に対応する手段として存在していたのです。 このクリッペという様式自体は、16世紀の北欧を起点に一種の発行ブームを迎え、デンマーク国王クリスチャン2世は熱烈な愛好家として「クリッペの王(Kong Klipping)」と呼ばれていたほど。17世紀にはザルツブルクやニュルンベルクといった中欧の都市にもその形式が波及し、非常時のみならず、記念や芸術的目的での採用も進みました。 この金貨に受け継がれたのは、職人の技術への誇りと伝統、宗教的なメッセージと平和への祈り、そして都市の誇り――しかしその栄光も永遠ではなく、1806年、ニュルンベルクはバイエルン王国へと編入され、帝国自由都市としての歴史に幕を下ろしました。

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