John Andersson Vase
John Andersson(1899–1969)による、Ateljé Stengodsの花器です。 釉薬に絵筆をとったような、ひとつの情景 この花器の見どころは、なんといっても胴中央をめぐるクリーム色の横帯です。暗褐色の釉薬のなかで、この淡い一筋がさっと刷毛で引かれたように横断していく。まるで夏草の合間を風が渡るように、かすかな茶色のにじみや斑点が帯の内側に揺らめき、釉薬の層の重なりがそれ自体で絵になっています。 光沢のある暗褐色はところどころ緑がかり、肩あたりには釉薬がわずかに垂れた痕跡も。口縁のすぐ下に添えられた細い褐色のラインが、引き締まったシルエットをさりげなく縁取ります。高さ16.5cmの、少し小ぶりな花器です。 叩き上げの名工と、アトリエラインのものづくり ヨン・アンデションは1899年、スウェーデンのヘガネスに生まれました。13歳でアンデション&ヨハンソン社に丁稚として入り、1924年、弱冠25歳で芸術監督に就任。それから1969年に没するまで、生涯をヘガネスの窯業に捧げた叩き上げの陶芸家です。 彼が手がけたAteljé Stengodsは、作家本人または直属の熟練工が一点一点仕上げたスタジオライン。工業製品としての均質さよりも、釉薬の自然な流れや土の素朴な風合い、手仕事の痕跡をそのまま活かすことをよしとするシリーズでした。この花器にも、まさにその精神が息づいています。帯状のスリップ装飾も、釉薬の思いがけないにじみも、同じものはふたつとありません。ヘガネスらしいあたたかみのある炻器の質感と、作家の抑制のきいた審美眼が、ほどよく溶け合った一作です。 作家:John Andersson(1899–1969) メーカー:Höganäs Keramik AB 制作年代:1955–1967年 素材:炻器(ストーンウェア)、施釉 サイズ:高さ 約16.5cm、直径 約9cm コンディション:良好(Very Good) 良い状態です。見える範囲で大きなヒビやカケはありません。底面に貼られたシールに剥がれや擦れ、また小さな白っぽい点状の釉薬抜けが見られますが、いずれも数十年を経たHöganäs作品に典型的な経年変化であり、構造的なダメージではありません。炻器特有の微細なピンホールや釉薬のムラは、焼成時の自然な現象です。 ※写真は、実際の作品写真をもとに生成AIで作成した展示イメージです。作品そのものの形状・質感・状態は、商品写真をご確認ください。
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