版画 歌川広重「月に雁」 / ロックフェラーコレクション花鳥版画展
歌川広重「月に雁」 「ロックフェラーコレクション花鳥版画展」展示作品を、アダチ版画研究所が現代の職人技によって復刻した版画です。 上空から眺めるような幾重にも盛り上がった空から、舞い降りる三羽の雁を短冊判にまとめた広重の傑作です。1949年に切手の図柄にもなっているおなじみの作品です。左右から藍のボカシを交錯させ立体感を作り出しています。冴え冴えと輝く満月、静かに流れる蒼い雲、そして三羽の落雁。澄み渡った秋の空遠く、物悲しげな雁の声が聞こえてくるかのようです。 江戸時代当時の伝統技術を受け継ぐ職人によってすべて手作業で制作されており、当時の版画の色使いが数百年の時を経て、お楽しみいただけます。 額入のサイズは約40×55.5cm、お部屋やオフィスのインテリアのアクセントとしてもピッタリのサイズ感。企画展の思い出になる特別な一枚です。 ◆和紙 和紙は一枚一枚手で漉いた越前生漉奉書を使用。和紙の繊維に顔料をきめ込んで色を発色させる、という伝統木版の技法が用いられています。 ◆版木 版木は江戸時代と同じ山桜の古木を使用。小刀(こがたな)、透鑿(すきのみ)など部分に応じて、道具を使い分け、彫師が制作しています。北斎の絵は他の絵師のものに比べても線が細かく、描かれた線に忠実に彫りあげるための彫師の技術が光ります。 ◆摺(すり) 当時と同様に、絵具は鉱物や植物から採取した天然顔料を使用。墨(黒)のほか、赤・青・黄の三原色を基準にした各顔料を混ぜ合わせ、色別に彫られた版木を基に、一枚一枚を摺り、色を重ねて作品が作られています。 歌川広重「月に雁」図 解説 中短冊判錦絵 天保3-6年(1832-1835)頃 大きな月と下に見える雲を背景に下降する雁を描く。陰暦八月の異称に「礼記」の「仲秋之月⋯鴻雁来」に基づいた「雁来月」があるように、月の美しい時期に雁が飛翔する、この季節の最も象徴的な場面を捉える。記念切手の図柄として選ばれたこともある作品。 (ロックフェラーコレクション図録解説より)
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