C.1914-1918|WW1 "Athena" Trench Art Ring
第一次世界大戦期につくられた、コレクタブルなトレンチリング。 個人的にも思い入れの強いアイテムで、買付に行くと、必ず意識して探すものの一つです。 戦時下、兵士たちは塹壕や駐屯地、限られた環境のなかで、コインや弾薬の破片、アルミニウム、真鍮など、身近な素材を集めて、それぞれの思いを託したリングを作りました。 こうしたアイテムは、現在では 「Trench Art(塹壕芸術)」と呼ばれ、今もなお、世界中に蒐集家がいます。 みな同じ戦闘服に身を包み、いつ終わるかもわからない日々のなかで、たった一人の「自分」に戻れる時間。 誰かに見せるでもないその小さなリングを、少しずつ削っていく時間そのものが、彼らが彼らであるための心の支えになっていたのではないか。そんなふうに想像すると、いつも胸の奥が熱くなります。 中央に彫られているのは、アテナ(ギリシャ神話),ミネルヴァ(ローマ神話)を思わせる、兜を被った女神の横顔。 アテナは、ゼウスの頭から武装した姿で生まれた「知恵と戦いの女神」であり、守護者として広く信仰されました。のちにローマ神話でミネルヴァと名を変え、技術・音楽・医学・商業・職人たちの守り神として親しまれていきます。 戦地で女神を彫ったその人は、何を願っていたのでしょう。 無事に帰ることか、誰かのもとへ戻ることか、それとも、ただ今日を生き延びることだったのか。 磨き上げられたジュエリーというより、静かに削り出された記憶の断片のようなリング。 華やかな装飾ではありませんが、限られた時代と環境のなかで、たしかに誰かの手によって生み出されたことを思うと、小さな金属の中に、当時の空気や記憶が閉じ込められているように感じられます。 そんなリングが百年以上の時を超えて、いま、こうして手のひらにあること。それ自体が、もう一つの奇跡ではないでしょうか。 ⚫︎ 素材|アルミニウム ⚫︎ 買付国|フランス ⚫︎ 年代|C.1914-1918 ⚫︎サイズ|9号 ⚫︎ 重さ|2.5g
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Good foundation, but some important product data is still missing.